会長からのご挨拶
2023年度インド日本商工会会長を拝命致しました、インド住友商事の堀越でございます。
重責に身の引き締まる思いですが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
私はちょうど2年前、2021年4月のインドにおけるコロナ第二波の最中にインドに着任いたしました。コロナとの闘いからワクチンの接種などでようやく様々な活動が改善に向けて動き始めた1年目から、皆様との交流も復活し、日印国交樹立70周年も迎えて大きく躍動し始めた2年目でした。
そして今年3年目となりますが、インドはいよいよ飛躍の時が来たと実感しております。世界は地政学的な困難が益々加速している中でありますが、いよいよ政治、経済ともにそのポテンシャルを発揮し始めているのではないでしょうか。人口も今年半ばには中国を抜き、GDPも昨年は6.7%の成長率でその規模は英国をぬき、4年後には日本も上回ると見込まれております。新聞などでインドについての記事を目にすることも増えていることを、巨大な国の成長を皆様も実感されていることと思います。この様な時に、このインドの地に身を置き、皆様と共に生活し、ビジネスに取り組めることに、たいへん惑惑しております。
さて、日印関係ですが、皆様もご存じの通り、2022年の国交樹立70周年を経て、今年はインドがG20の議長国、日本がG7の議長国ということでモディ首相、岸田首相両首脳ともに「より緊密な連携を図る」ことで合意されております。2023年3月20日にも岸田首相の訪印がありましたが、今後も両首脳を始めとする更なる相互交流の機会が見込まれます。経済・経済協力分野での、2022年3月に表明された日本からインドに対する官民投融資の5年で5兆円の目標実現に向けた取り組みも引き続き着実に進めていく大事な年でもあり、日印関係の発展に向けて貢献すべく、皆様と共に取り組んで参りたいと思います。
商工会活動ですが、2023年度の活動計画として5本柱を掲げております。先に触れた5兆円の投融資実現や進出企業の皆様にとっても重要な「ビジネス環境改善」に向けた取り組みの強化は商工会の活動の一丁目一番地ではないかと思います。加えまして「三木会の充実」「部会・分科会の充実」「ニュースレター・ホームページの改善」などを通じて会員の皆様の満足度を少しでも高め、結果として「組織の拡大」、すなわち共にインドでの事業・活動を盛り上げていく日系企業の皆様、「会員数の増加」に繋げていければと思います。昨年度は500社にわずかに届きませんでした。今年はまずは500社を通過点として、次のステージに向けた発展のスタートが切れればと考えております。より良い商工会活動としていきたいと考えておりますので、皆様の積極的なご参加をいただきたく、ご要望などがございましたら是非いつでもお聞かせいただければ幸いです。
最後になりますが、インド日本商工会の代表として、日印両国の相互理解・信頼関係の強化のために、またインドに進出されている、或いは今後進出される日系企業の皆様の発展のために、そしてインドの繁栄と発展のために、インド日本商工会の皆様、大使館を始めとする日本国政府関係の皆様、日本人会の皆様と力を合わせ、情熱を持ってしっかり取り組んで参りたいと思いますので、今後どうぞご支援のほど宜しくお願い申し上げます。
2023年4月吉日
インド日本商工会
会長 堀越 卓朗