会長からのご挨拶

2020年度インド日本商工会会長を拝命いたしました、伊藤忠インド会社の長谷川でございます。

私は2017年4月に当地に着任し早丸3年が経過、今年度に入り駐在4年目を迎えたところです。着任時には、モディ首相の強いリーダーシップの元で目覚ましい経済成長を続けるインドの活力に改めて大きなビジネスポテンシャルを感じさせられると同時に、益々強固になる日印関係を目の当たりにし、日本大使館を始め日本国政府関係の皆様のこれまでの尽力や、インドに進出される多くの日系企業の皆様の粘り強い発展努力の賜物であることの認識を新たに、私自身もその一員として少しでも貢献しつつ自社のビジネスも拡大できればとの思いを新たにしたことを記憶します。日本とは異なり巨大な若年人口を抱え経済活動の拡大に活力溢れるインドの今後の更なる経済成長は長期的には疑いの余地はありませんが、足元においては、昨年来の経済成長の鈍化、更には追い打ちを掛けるような新型コロナウィルスの蔓延による社会・経済活動への影響等、短期的にはインド全体に対し、またインドに進出する日系企業の皆様に対し多大なる試練がもたらされています。

今年度を迎えて、まずは新型コロナウィルスによる混乱が収束するまでの会員企業の皆様の健康と安全、そして早期の事業活動再開・正常化が最重要課題です。商工会としても会員企業の皆様のニーズに沿い、各企業や日本大使館、インド側関係当局等とも良く連携を取りつつ最大限の支援・協力、或いは情報発信等に努めさせていただきたいと思います。又、この新型コロナウィルスの影響にて、インドに進出されている大多数の日系企業の皆様の経営・業績に大きな悪影響が及ぼされているものと思いますので、商工会としても建議書活動のプラットホームを通じインド政府当局側に必要な対応を働き掛ける等の動きを行うことにより、可能な限り各日系企業様の一助になれればと考える次第です。

一方、中・長期視点においては、インドに進出される日系企業数の増加、その上での商工会会員企業数の継続的な増加或いは多様化を考慮し、将来に向けての商工会の組織・運営体制の強化と機能・活動内容の更なる充実を図って参ります。組織・運営体制の強化につきましては、既に昨年度から開始している動きの継続となりますが、商工会活動の基盤となる事務局体制の強化と運営の為の各種インフラの整備、その為の経営資源の確保等です。機能・活動内容の更なる充実については、役員体制や部会・建議書活動、更には各種講演会・勉強会の充実等を図る動きであり、今年度から一部役員構成や部会の体制と運営方針を見直ししており、以後具体的な動きを進めて行くことになります。

今年度はこれらの動きに重点をおいて活動を行ってゆくことにより、商工会の本来の設立趣旨である、・会員相互の情報交換及び親睦、・日印間の商工業の発展及び親善交流の促進、・会員共通の利益となる諸活動の実施、を更に深化・拡大して行ければと思います。

最後になりますが、それでは、今後1年間、商工会運営にしっかりと携わらせていただき、日印関係・相互信頼の更なる深化、又インドに進出される日系企業の皆様の更なる発展・拡大の為、皆様と力を合わせて取り組んで参りたいと思いますので、ご支援・ご協力の程よろしくお願い致します。

2020年4月吉日

インド日本商工会
会長 長谷川 毅